戸建てにかかる建て替え費用の相場は?内訳やリフォームとの違いも解説

戸建てにかかる建て替え費用の相場は?内訳やリフォームとの違いも解説

この記事では、戸建てを建て替える際にかかる費用の相場を解説していきます。

子供が独立してライフスタイルが変化すると、古くなってきた家の建て替えやリフォームを検討する人が増えます。

建て替えとリフォームでは、かかる費用や今後の物件価値も異なってくるため、どちらを選んだら良いか迷う人も多いのではないでしょうか。

この記事では、建て替え費用の相場を解説しながらリフォームとの違いにも触れるため、ぜひ参考にしてください。

【この記事でわかること】

  • 戸建ての建て替えを検討する前に確認しておくこと
  • 戸建ての建て替えにかかる費用の相場
  • 戸建ての建て替え費用の内訳
  • 建て替えとリフォームの違い
  • 戸建てを建て替える流れ

戸建ての建て替え前に確認すべきことは?

建て替えを検討する前に、現在の建物が再建築不可物件、もしくは既存不適格物件に該当しないかをチェックしましょう。再建築不可物件に該当する場合は、建て替えができません。

また、既存不適格物件に該当する場合、同じ規模の建物は建てられません。なぜなら、建築基準法が昭和25年(1950年)、都市計画法が昭和43年(1968年)に制定されたからです。

この2つの法律制定より前に建造された建物は、2つの法律の要件を満たさない可能性があります。専門家へ確認することをおすすめしますが、以下の2点は自分でも調べられます。

  • 敷地が道路に接しているか
  • 道路に接道している幅が2m以上あるか

解体などをする前に、必ずチェックしましょう。

戸建てにかかる建て替え費用の相場

戸建てを建て替えするために必要な費用は、主に以下の3種類です。

  • 建築工事費用
  • 解体工事費用
  • 諸費用

どの費用も計画建物や現在の建物の坪数、グレードによって相場が変わってきます。

住宅金融支援機構の2021年度フラット35利用調査によれば、戸建て住宅費用の全国平均は以下の通りです。

  • 2021年度住宅面積(全国平均):123.8㎡(=37.4坪)
  • 2021年度所要資金(全国平均):3,572万円(坪単価:約95万5,500円)

※参考:2021年度フラット35調査|住宅金融支援機構

ここでは、建て替え費用の相場について、3つのポイントに絞って解説していきます。

  • 坪数ごとの違い
  • 住宅設備のグレードによる違い
  • 総額1,000万円以下で建て替えできるケース

順番に見ていきましょう。

坪数ごとの違い

建築費は、坪数が大きいほど総額は高くなりますが、坪単価は低くなる傾向があります。なぜなら、延べ床面積が増えたとしても、必要な設備機器の数は変わらないからです。

坪数別における、木造住宅の大まかな坪単価は、以下を目安としてください。

  • 延床面積20坪:坪単価80〜120万円(総額:1,500万円〜2,400万円)
  • 延床面積30坪:坪単価75〜110万円(総額:2,250万円〜3,300万円)
  • 延床面積40坪:坪単価75〜105万円(総額:3,000万円〜4,200万円)

延床面積が10坪増えると、坪単価が5〜10万円ほど減少することを覚えておきましょう。

住宅設備のグレードによる違い

仕様がある程度決まっているアパートやマンションと異なり、個人の住宅は設備や仕様のグレードを自由に決められます。

そのため、グレードの差によって坪単価で10〜20万の違いが生じても不思議ではありません。

部材1つを例に挙げても、廊下や居室内、腰壁などに無垢材を採用すればコストは当然上昇します。建て替えを考えるときは、予算の上限を決めて計画しましょう。

総額1,000万円以下で建て替えできるケース

建物の坪数や設備のグレード、部材の仕様などにこだわらなければ、総額1,000万円以下で建築できるケースもあります。

ただし、自分たちが無理なく生活していくのに十分なスペックが確保できているかは、着工前に確認してください。

また、建物が1,000万円以下で建築できたとしても、別途で解体工事費や諸費用が発生することを把握しておきましょう。

戸建てにかかる建て替え費用の内訳

ここでは、戸建ての建て替えにかかる以下の費用を見ていきましょう。

  • 建築工事費
  • 解体工事費
  • 諸費用

順番に解説します。

建築工事費

先述した、住宅金融支援機構の2021年度フラット35利用調査によれば、戸建て住宅の建築費用全国平均は1坪あたり95万円程度です。

30坪程度に建て替える場合、建築費用だけで2,850万円程度必要になります。

※参考:2021年度フラット35調査|住宅金融支援機構

解体工事費

解体工事費も、坪数や壊す建物の構造によって変わります。

構造別に、解体工事費の目安を以下の表で確認しましょう。

建物構造 坪単価 30坪建物の解体費総額
木造 3〜5万円 90万〜150万円
鉄骨造 5〜7万円 150万〜210万円
鉄筋コンクリート造 8〜10万円 240万円〜300万円

解体工事費は以下のような場合には、追加で費用がかかるため注意してください。

  • 解体する建物にアスベストが含まれていた
  • 基礎を解体していたらガラなど地中内埋設物が出てきた

いずれもかなりの負担額になるので、目安を把握しておきましょう。

除去対象物 ㎡単価 50㎡の処理が必要な場合
 

アスベスト

・処理面積300㎡未満:2万〜6万円/㎡
・処理面積300〜1,000㎡未満:2万〜4万円/㎡

・処理面積1,000㎡以上:1万〜2万5,000円/㎡

 

・100万〜300万円

 

地中埋設物

・コンクリートガラ:1万2,000円/㎡

・レンガガラ:2万2,000円/㎡

・タイルガラ:2万5,000円/㎡

・コンクリート:60万円

・レンガ:110万円

・タイル:125万円

アスベストの吹きつけは、2006年以降全面禁止となりましたが、それまでの建物には断熱材として使用されているケースが少なくありません。

したがって、解体する建物が築何年か確認しましょう。

諸費用

建て替え時に必要になる諸費用は、主に以下の通りです。

付帯工事費用 現況測量費 ・5万〜10万円
地盤調査費

(サウンディング)

・10万円前後
設計工事管理費 ・ハウスメーカー:建築費の3%程度

・設計事務所:建築費の5〜8%程度

税金 印紙税 ・2〜6万円程度
不動産取得税 ・(固定資産税評価額-1,200万円)×3%
登録免許税 ・保存登記:固定資産税評価額×0.15%

・抵当権設定登記:固定資産税評価額×0.1%

諸経費 登記費用 ・表題登記(土地家屋調査士):15万円程度

・保存登記(司法書士):10万円程度

・抵当権設定登記(司法書士):10万円程度

火災保険料 ・2,850万円の戸建てで約20万円(5年一括)
地震保険料 ・2,850万円の戸建てで約50万円(5年一括)
住宅ローン保証料 ・0.2%程度金利に上乗せ
住宅ローン事務手数料 ・借入金額×2.2%程度
仮住まい・引っ越し費用 ・仮住まい:10万×6ヶ月=60万円

・引っ越し費用:15万円×2回=30万円

仮に2,850万円の戸建てに建て替えようとすると、約440万円(対建築費15.4%)の費用が必要になる計算です。

ただし、上記で紹介した諸費用はあくまで目安のため、参考程度に押さえておきましょう。

建て替えとリフォームの違い

ここでは、建て替えとリフォームそれぞれのメリットやデメリットを解説します。

  • 建て替えのメリット・デメリット
  • リフォームのメリット・デメリット
  • 建て替えとリフォームはどちらを選ぶべきか

まず、建て替えとリフォームの違いを明確に整理しておきましょう。

建て替えとは、基礎から屋根まで全て取り壊し、更地にした上で新しく家を建築することで、95万円/坪程度の建築費用がかかります。

リフォームとは、老朽化の進行した部分を原状回復して改良を加える部分的な改築や増築のことで、部分リフォームとフルリフォームがあります。

フルリフォームでは、30万〜40万円/坪程度の費用を考慮する必要があるでしょう。以下では、建て替えとリフォームそれぞれのメリットやデメリットを順番に解説します。

建て替えのメリット・デメリット

建て替えする場合のメリット・デメリットは、主に以下の通りです。

メリット デメリット
望み通りのライフスタイルに対応できる 既存不適格などに該当する可能性がある
省エネやZEHなど、高性能住宅を計画できる 総費用が高額になる
最先端の耐震性を付与できる 固定資産税などの税金がアップする

建て替えの場合、自由な家づくりができる一方、費用が高額になりがちであるといえるでしょう。

リフォームのメリット・デメリット

リフォームした場合のメリット・デメリットは、主に以下の通りです。

メリット デメリット
工期が短く仮住まい費用が安く住む 間取りの自由度には限界がある
住みながら工事できる可能性がある リフォームローンは長期借入が困難
総コストが低く抑えられる 坪単価的には割高感がある

リフォームの場合、費用は抑えられがちである一方、家づくりの自由度が下がったり、ローンで借り入れできる金額が下がったりします。

建て替えとリフォームのどちらを選ぶべきか

リフォームは、新築のように長期でローンを組めないので、月々の返済額だけを比較すると、それほど変わらないケースもあります。なぜなら、リフォームによるローンの返済期間は、建物の減価償却残存期間を参考に決められますが、概ね10〜15年程度であるからです。

リフォーム後に建て替えることになるのであれば、思い切って建て替えたほうが良いともいえるでしょう。

とはいえ、現在の建物が既存不適格の場合や、再建築不可の場合もあるので、まず現状を把握するところから始めましょう。

戸建てを建て替える流れ

ここからは、戸建てを建て替える際の流れを解説していきます。主に、以下7つのステップに分けて見ていきましょう。

  1. 建築会社の選定
  2. プランニング・仕様・金額などの打ち合わせ
  3. 請負契約締結
  4. 住宅ローン申込み、仕様・色などの決定
  5. ローン審査通過後、仮住まいに引っ越し
  6. 解体工事・地鎮祭・着工

建築会社の選定は、インターネットや紹介などで決めます。建築会社が決まれば、自分たちの予算を伝えて、納得できるまで打ち合わせしましょう。

STEP1からSTEP7までの期間は、人によってさまざまですが、最低でも1年6ヶ月程度は必要と考えておきましょう。

戸建ての建て替え費用や内訳を把握して円滑に進めよう

建て替えを決めたら、流れや費用を目安にして、計画を進めてください。

ポイントは、月々に支払える額から逆算し、無理のない建築予算の総額を決めることです。営業担当者に予算を伝えておくことで、施主の要望に沿った提案をしてくれるでしょう。

実現したいアイテムの優先順位を明確にして、理想のマイホームを計画することが重要です。

アイフルホームでは、省コスト・高耐震で一人ひとりのライフスタイルに合った住宅を提案しています。建物だけではなく、土地情報の提供や住宅ローン相談なども専門のスタッフがお客様に寄り添って提案いたします。

建て替えかリフォームか迷っている人は、ぜひ一度アイフルホームへご相談ください。

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※金利や制度は2023年2月時点のものです。

コラム監修者情報

木場昌也

二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟

入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。

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