注文住宅の外観の決め方は?失敗しないためのポイントや注意点も解説
注文住宅を建てるとき、各設備の色やデザインなどを選択できます。
自身のイメージ通りの家をデザインできるのが注文住宅の醍醐味ですが、一番悩む点でもあるため、たくさんの資料や施工例などを参考にしたいと考えるでしょう。
本記事では、注文住宅の外観の決め方について詳しく紹介していきますので、参考として、ぜひ最後までご覧ください。
注文住宅の外観の決め方
それでは早速、注文住宅の外観の決め方についてご紹介します。
外観の決め方は以下のような流れです。
- コンセプトカラーを決める
- 家の形状を決める
- 屋根の形を決める
- 家の窓を決める
- 外壁の素材を決める
主に上記5つの流れにより、外観は決定されていきます。
コンセプトカラーを決める
はじめは、外観のコンセプトとなる色決めからです。コンセプトカラー次第で外観の雰囲気は大きく変わるため、重要なポイントです。
白系や黒系のシンプルな色合いは人気が高く、よく選ばれていますが、木目を意識した茶系や汚れが目立ちにくいグレー系が用いられることも多くあります。
上記によらない派手な色合いを選ぶ方もいますが、その後のデザインも難しく、後で後悔する可能性もゼロではないため慎重に考えましょう。
家の形状を決める
家の形状は、少し変えるだけでも印象が大きく変わるため、パース図を参考にしながらいろいろなデザインを依頼してみましょう。
人気の形状としてはシンプルな箱型が多いですが、外観は凹凸を加えることで立体的となりデザイン性の高い外観にすることが可能です。
とはいえ、家の形状は間取り設計が大きく反映されるため、家の形状だけを優先に考えることは難しいともいえます。
あくまでも快適な間取り設計を優先し、その延長線上にある家の形状をイメージしましょう。
屋根の形を決める
家の形状と並行して、屋根の形も決めていきましょう。
屋根の形にはさまざまな種類があります。
- 切妻屋根
- 片流れ屋根
- 寄棟屋根
- 陸屋根
上記の形次第で、家の外観は大きく変わるといえるでしょう。
屋根には「勾配」と呼ばれる屋根の角度がありますが、一般的にこの勾配は低く抑えた方が外観はきれいに見えるとされています。反対に、勾配が高いほど奇抜な印象を与えやすいため、自身のコンセプトに合う高さに調整するのがベストです。
家の窓を決める
家の窓も並行して決めていきましょう。
間取り設計の段階では、窓の位置を決定しても窓自体のデザインにはそこまで意識が行かないため、平面図ではなく立面図を見ながら決めることが重要です。
例えば同じ位置に付ける窓でも、一方は通常の引き違い窓、もう一方は高所用すべり出し窓など、設置する高さによっても外観に大きく差が出ます。
当然ながら採光量も確保しなければいけませんが、採光量とデザイン性は比例しない点も考慮しつつ、特に家の前面は入念に窓選びをしましょう。
外壁の素材を決める
次は外壁の素材を決めていきます。色はもちろん外壁の質感次第で外観のイメージはかなり変わるため、しっかり比較しながら進めましょう。
一般的な外壁の種類には以下が挙げられます。
- サイディング
- ALC(軽量コンクリート)
- ガルバリウム鋼板
- タイル壁
- 塗り壁
上記のどれを選択するかは、外観のコンセプトによって異なるでしょう。
例えばたくさんの種類から選びたい場合はサイディングがおすすめで、重厚感を出したい場合にはALC、高級感がほしい場合にはタイル壁がおすすめです。
ただしタイル壁は上記種類の中でもかなりコストが高いことでも知られているため、予算とイメージのバランスをうまく取りながら決めていきましょう。
注文住宅の外観の決め方で失敗しないためのポイント
次は、注文住宅の外観を決めるにあたって、失敗しないためのポイントを紹介していきます。
本記事では以下の5つにポイントを絞りました。
- 外観を単色に統一する
- 周辺の街並みを考慮した色にする
- 経年変化を考慮する
- メンテナンスがしやすい素材を選ぶ
- 引き違い窓をたくさん採用しない
上記5点について以下に解説していきます。
外観を単色に統一する
外壁はなるべく単色に統一しましょう。
単色にするほどシンプルなデザインとなり、落ち着いた雰囲気の外観に仕上がります。
逆に外観にたくさんの色を入れると、派手な印象を与えやすくなるでしょう。
したがって外観は単色とし、一部にアクセントカラーを取り入れる程度に収めておくのがよいといえます。
周辺の街並みを考慮した色にする
家の周辺にある街並みも考慮して色を選択しましょう。
家の外観を、周りの風景も一部として捉えることで一体感のある雰囲気に仕上がります。ただし、周辺の雰囲気に迎合しすぎず、自身のコンセプトとのバランスを考えることも重要です。
経年変化を考慮する
将来の経年変化も予測した外観選びも考慮しましょう。
外観の色によっては、汚れやすくメンテナンスに手間がかかる場合もあるため、この点も併せて検討するのがポイントの一つです。
汚れやすい外壁色の代表としてはやはり白が挙げられ、築年数が浅い頃に比べて経年劣化の差が出やすいといえます。
反対にグレー系の色は、経年劣化でもあまり変化を感じにくい色ですが、メインカラーにすることで地味な印象を与えてしまうこともあるため注意です。
メンテナンスがしやすい素材を選ぶ
外観にはメンテナンスしやすい素材を選びましょう。
外観は日差しや強風などをダイレクトに受けるため、メンテナンスの頻度も多くなることから、メンテナンスのしやすさは重要です。
さらにいえば、どの外壁材および屋根もメンテナンス不要なものはなく、定期的な手入れは必須といえます。そのため、メンテナンスのしやすさというより、メンテナンスの手間がかかりにくい材質を選ぶのがおすすめです。
一般的に、外壁材ならタイル、屋根材なら瓦は比較的メンテナンスの手間がかかりにくいことで知られています。
引き違い窓をたくさん採用しない
外観に引き違い窓を多用しすぎないことをおすすめします。
引き違い窓は開口も大きく扱いやすいため建材としては優秀ですが、デザイン性は決して良いとはいえません。
そのため、引き違い窓は外観の前面部分には多く採用せず、側面や背面など、外観に影響しにくい箇所に設置することで、デザイン性と機能性を両立できるでしょう。
注文住宅の外観の決め方に関する注意点
次は、注文住宅の外観の決め方についての注意点をご紹介します。
- トレンドを追いかけすぎない
- 細部までこだわり過ぎない
- 凹凸が多い外観はメンテナンス費用が高くなる
- カラーサンプルと完成後の外観で色が異なる可能性がある
本記事では上記5つの注意点について、以下に解説していきますので参考にしてください。
トレンドを追いかけすぎない
外観にトレンドを取り入れすぎないようにしましょう。
SNSやモデルハウスには、トレンドをふんだんに取り入れた外観が多く見られますが、それが自身にとって最適な外観とは限りません。
そのため、トレンドを意識して外観を決めたばかりに後で後悔することもあるため、トレンドは参考にする程度に留め、あくまでも自身の好みを優先してデザインを決定しましょう。
細部までこだわり過ぎない
外観にこだわり過ぎないようにすることも重要です。
完璧な外観デザインは存在せず、その時の嗜好やライフスタイルによってデザインの基準は変化するため、細部にこだわるほど決められなくなる場合があります。
そのため、将来的には外観デザインを変更する可能性も視野に入れながら、柔軟に決めていくようにしましょう。
凹凸が多い外観はメンテナンス費用が高くなる
凹凸が多い外観はメンテナンス費用が高くなるため注意が必要です。
外観に凹凸を取り入れることで、立体的でデザイン性の高い外観に仕上がりますが、屋根の繋ぎが複雑になることからメンテナンス費用がかかる可能性が高くなります。
また外壁に関しても、凹凸が多いほど外壁の剥がれや劣化が起こりやすくなるため、先のメンテナンス費用も考慮した上で外観デザインを考えましょう。
カラーサンプルと完成後の外観で色が異なる可能性がある
カラーサンプルと完成後の外観色の印象は、変わる場合があるため注意です。
カラーサンプルは点で見るのに対し、実際の外観色は面で見るため、同じ色でも目の錯覚を起こしやすくなります。
そのため、カラーサンプルで色決めをする場合は、濃い色は実際にはより濃く、淡い色はより淡く仕上がることを念頭に置いて色決めしましょう。
注文住宅の外観の決め方に関するよくある質問
次は注文住宅の外観の決め方について、よくある質問をまとめましたので参考にしてください。
- 外観のイメージをうまく伝えるコツは?
- 人気の外観デザインは?
上記2点はよく悩みがちなポイントのため、解説していきましょう。
外観のイメージをうまく伝えるコツは?
外観のイメージをうまく伝えるためのコツは、建築会社との打ち合わせ前の入念な準備です。
注文住宅の打ち合わせ回数は無制限ではないため、限られた時間で多くのイメージを共有する必要があります。
そのため、打ち合わせ時にイメージを伝えやすいよう事前のメモや作図などの準備が不可欠といえるでしょう。
他には、イメージに近い住宅の外観写真を取って打ち合わせに持参するのもおすすめです。
しっかりと準備しておくことで、限られた打ち合わせ時間を有効に活用でき、外観のイメージを的確に伝えられるでしょう。
人気の外観デザインは?
人気の外観デザインには以下のようなものがあります。
- シンプルモダン
- モノトーン
- 南欧風
上記はよく取り入れられる外観デザインの代表格といえるでしょう。
共通するのはやはりシンプルさであり、色も1?2種類でまとめるパターンが多く、外構も建物のコンセプトに合わせることで更に一体感のある外観になります。
ただし前述のとおり、シンプル過ぎて単調な外観にならないよう注意しましょう。
注文住宅の外観はイメージを膨らませて決めよう
ここまで、注文住宅の外観の決め方や失敗しないポイントを中心に解説してきました。
注文住宅は、外観イメージを膨らませることと、それを的確に伝えることが重要であり、一方でこだわりすぎないことも重要です。
注文住宅の外観は上記のようにバランス感覚を重視して進めるようにしましょう。
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※金利や制度は2022年9月時点のものです。
コラム監修者情報
木場昌也
二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟
入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。