新築の外壁選びのコツは?おしゃれな色の種類や特徴、選び方も解説

新築の外壁選びのコツは?おしゃれな色の種類や特徴、選び方も解説

本記事では、新築の外壁選びのコツや、おしゃれな色の選び方などについて詳しく解説しています。

 

新築住宅の外壁は、最もわかりやすい「顔」であり、そのデザイン次第で施主のセンスも問われるほどに目立つ部分でもあります。

 

ただ、そうは言ってもどのような外壁を選んで、どうデザインすればおしゃれになるのか?

わからないことだらけですね。

 

そこで今回は、新築の外壁選びのコツに始まり、外壁の種類や特徴について解説します。

さらに、新築の外壁選びのポイントについても、実例を交えてご紹介します。

新築の外壁選びのコツ

新築の外壁材を選ぶことは非常に楽しい作業である反面、悩ましくもあります。

家の外観を大きく左右するだけに、失敗したくないと思うのは当然です。

 

失敗しない外壁選びの「コツ」をつかむためには、外壁の種類を知り、様々な色を知ることから始まります。

 

また、実例を参考にしながらイメージしていくことが大切です。

ここから順を追って解説していきますのでご参考にしてください。

新築の外壁の主な種類と特徴

まずは新築の外壁材の種類ですが、割と多く存在します。

以下に解説します。

 

・塗り壁

・タイル

・モルタル

・ALC

・窯業系サイディング

・金属系サイディング

・木質系サイディング

塗り壁

塗り壁には一般的に「ジョリパット」という素材を使用します。

 

フランスで生まれた塗装材で、塗料と砂を混ぜた砂壁上の素材です。シンプルなものから独特な風合いのテイストも出せることから、根強い人気があります。

 

左官職人の腕やセンス次第で、唯一無二のデザインに仕上げることもできますし、非常に自由度が高く魅力的です。

タイル

タイル貼りの外壁材は、全体のシェアとしては少ないのですが、耐久性の高さやメンテナンスがほとんど不要である点が魅力です。

 

また、タイル張りの外壁は非常に高級感があるのも特徴の一つです。

 

これらのことから、タイル張りは耐久性、メンテナンスフリー、高級感と三拍子揃っている優れた素材といえます。

モルタル

モルタルは、昭和に建てられた住宅にも多く用いられている外壁材です。

 

水とセメントと砂を一定割合で混ぜ合わせて作られています。多くの外壁材の中でも、屈指の低コストなのが魅力です。

 

主に吹付による仕上げが多いため、品質に差が出にくく安定しているのが特徴です。

ALC

ALC外壁は「軽量コンクリート」とも呼ばれ、珪石・セメント・生石灰を主原料とした、内部に気泡を含んだ外壁材です。

 

住宅以外には中低層~高層ビルや倉庫など、様々な建築物にも用いられています。

 

主に薄型と厚型の2種類があり、薄型でも35mm以上、厚型に至っては75mm以上と非常に厚みのある外壁材です。

 

耐久性・耐熱性・耐火性に優れ、遮音性も高く軽量であることが特徴です。

 

窯業系サイディング

 

サイディングボードは、近年の新築住宅では非常に多くのシェアを誇っており、中でも日本で使用されているサイディングボードの多くは、この窯業系(ようぎょうけい)サイディングです。

 

セメントや繊維質を原料とした外壁材で、製造の過程に窯(かま)で高熱処理をすることから、窯業系と呼ばれています。

 

一番の特徴は、色やデザインのバリエーションが豊富であることです。高級感を演出できるタイル調や、温かみのある木目調など、様々なニーズにも対応できます。

金属系サイディング

 

金属系サイディングは、金属板と断熱効果のある板を合わせた外壁材です。

 

特殊な加工により軽量かつ断熱性が高いことが特徴です。

 

窯業系と比較しても耐用年数が長く、30年以上とも言われています。

 

しかし、金属であることから「錆び」に弱いため、沿岸部などの住宅には不向きと言えます。

木質系サイディング

木質系サイディングは、その名の通り「木」を原料とした外壁材です。

 

断熱性に優れている点と、木ならではの温かみがあるのが特徴です。ログハウスのような外観が好みであれば、木質系サイディングはピッタリと言えます。

 

ただし、木製が故に金属系や窯業系に比べると耐久性に欠けるため、こまめなメンテナンスを前提として採用すべき外壁材です。

 

また、木質系サイディングは全国的に多く普及していないことから、施工の難易度も高いと言われています。

新築の外壁選びで押さえるべきポイント

外壁には様々種類があることがわかったところで、次は外壁選びのポイントについて解説します。

 

・デザイン性

・機能性

・価格

デザイン性

デザイン性は外壁選びのコンセプトの基本となります。何より見た目に影響する部分なので、妥協はできません。

 

まずは様々な施工事例や雑誌などを読み込み、イメージを固めていく作業から始めましょう。好きな色、柄をベースに時間をかけて構築していきましょう。

 

街に建ち並ぶ住宅もいわば作品集のようなものなので、じっくり観察してデザインを吟味してみるのも良いでしょう。

機能性

デザイン性と同じぐらいに大切なのは、外壁自体の機能性です。

 

耐久性、耐火性、防水性、遮音性の全てを兼ね備えた外壁材は無く、一長一短な部分は否定できませんが、どの性能に重きを置くかで選ぶ外壁材が決まります。

 

例えば、新築住宅を建てる地域で判断するのは一つの指標です。

 

幹線道路などが近くに存する立地であれば遮音性を、沿岸部であれば塩害などに対応する耐久性を重視するといった形です。

価格

これまでの条件を全て満たした上で「価格も手頃に」とは、中々行かないのが現実です。

 

例えば先述したタイル材などは非常に優秀な素材ではあるのですが、価格が高いことから一般的に採用される外壁で無いのが良い例です。

 

とことん性能にこだわるのか、コストパフォーマンスを重視するのかで選ぶ外壁は変わります。

 

同じ大きさの建物でも、選ぶ外壁材によっては倍ほども価格が変わるものもあります。

性能と価格のバランスを比較して、ご自身のニーズはどこにあるのかを判断しましょう。

新築の外壁選びは色も重要!失敗しない選び方

ベースカラーに始まり、相性の良いアクセントカラーの選定、ベースとアクセントの配色にあった外壁材にデザインなど、決めるべきことは多くあります。

以下に解説します。

 

・設備の色との相性を考える

・住宅展示場やモデルハウスで実際に使われているものを選ぶ

・素材の劣化が目立たない色を選ぶ

・周辺の景色と合う色を選ぶ

・面積効果に注意する

設備の色との相性を考える

外観のコンセプトと内観設備の色合いは、同じ基調で合わせて行くのが良いでしょう。

 

SNSなどで、外観と内観のテイストを180度変えて魅せるようなデザインの住宅も見受けられますが、かなり難易度が高いと言えます。

 

なるべく違和感がない仕上げにするキーワードは「統一感」です。

外壁を選ぶ際には内観設備の色合いも意識しましょう。

住宅展示場やモデルハウスで実際に使われているものを選ぶ

住宅展示場やモデルハウスには、お客様を魅了させる目的があります。

 

そのため、採用している外壁材や配色はデザイン性の高いものが多くあります。

 

もちろん、人それぞれに好みがあることは言うまでもないのですが、各地の住宅展示場やモデルハウスを巡ることで、好みの色とデザインの外観の住宅に出会える可能性が高くなります。

 

気に入った外観の住宅モデルを見つけたのであれば、全く同じものを採用してみるもの良いでしょう。

素材の劣化が目立たない色を選ぶ

新築時の外観はどれも大変美しく、いつまでもその美観を維持したいものですが、選ぶ色によっては5年後10年後の外観を大きく損なうこともあります。

 

一般的に挙げられるのは、真っ白な外壁です。外壁は車のように手軽に洗うことはできないため、雨風や埃などの影響を受けやすく、光るような白さほど、汚れが目立つ結果となります。

 

長く住む家である以上、先の劣化具合も考慮して外壁材を選ぶことも重要です。

周辺の景色と合う色を選ぶ

住宅の周りには多くの場合、近隣に他の住宅や施設などが存じています。

 

中には木々を植えて緑化整備し、街全体の景観を損なわないよう外壁に選ぶ色などを制限している自治体もあります。

 

景観はそれだけ重要なことであり、住宅地全体に影響を与えることでもあるのです。

 

例えば、納得の行く素晴らしい住宅を建てることができたというのに、外観を奇抜にするとかなり目立ってしまいます。

 

このように考えると、周辺と調和する色選びは、その後の健全な地域社会の維持にも繋がることであり、意識すべきポイントと言えます。

面積効果に注意する

外壁材の色を選ぶ際に、小さく区切られたカラーサンプルを見て色を決めることとなります。

 

ここで注意すべき「面積効果」というものがあります。

人間の目の錯覚とも言える現象のため、知っておくだけでも対策となる可能性があります。

 

面積効果とは、同じ色を「点」で見る場合と「面」で見る場合に、色の印象が変わることを言います。

 

つまり、点で見た淡い色は面で見た時にはより淡い色に見えます。反対に、点で見た濃い目の色は、面で見た時にはより濃く見えるという現象です。

 

上記を踏まえた上での対策としては、淡い色または濃い色のどちらを選ぶにしても、ワントーン明るめか暗めを選ぶことを意識しましょう。

 

これにより「こんな色は選んでいない」などといったトラブルを避けることができます。

おしゃれな外壁の色の実例

おしゃれな外壁の色づかいにはどのようなものがあるでしょうか?

ここではアイフルホームで実際に建てた家の実例も含めてご紹介します。

 

・クール・スタイリッシュ

・ナチュラル

・エレガント

・シック

クール・スタイリッシュ

クール・スタイリッシュなデザインの外壁

クールやスタイリッシュな外観デザインには、黒とシルバーを基調に木目調のタイルデッキを採用しています。

 

ベースとして選んでいる色味がクールである上に、バルコニー部分にアクセントとして木目のシルバーを選ぶことで、さらにスタイリッシュに仕上がっています。

 

クール・スタイリッシュの名に相応しい、個性的な外観です。

 

クール・スタイリッシュなデザインの外壁の実例はこちらから

ナチュラル

ナチュラルなデザインの外壁

ナチュラルな外壁イメージは、シンプルでナチュラルモダンなデザインの外観です。

 

家の形は正方形で、外壁色は透けるような白を採用しました。

 

外壁の素材はガルバリウム鋼板で、白く無機質なナチュラルイメージの外観に仕上げています。

 

ナチュラルなデザインの外壁の実例はこちらから

エレガント

エレガントなデザインの外壁

エレガントな外観のコンセプトは「南欧風」でLDKは北欧風というテイストで仕上げました。

 

南欧風の壁には塗り壁を採用し、全体的にやわらかい雰囲気の外観です。明るさと、エレガントな雰囲気を兼ね備えています。

 

エレガントなデザインの外壁の実例はこちらから

シック

シックなデザインの外壁

シックな外壁は、シンプルな中に暗めの外壁を取り入れた、個性が光る平屋建てです。

 

実例として、夫婦お二人で住まいのため平屋建てを選択されました。

 

正面にはあえて大きな窓は造らず、暗めのベース外壁を採用し、玄関および玄関まわりには温かみのある木目を使い、良いアクセントになっています。

 

屋根も外壁に合わせてブラック系を使用しており、一体感のあるシックな外壁に仕上がっています。

 

シックなデザインの外壁の実例はこちらから

新築の外壁選びはじっくり時間をかけて選ぶ

納得の外壁を選ぶためには、様々な要素から検討が必要であることがお分かりいただけたのではないでしょうか?

 

このことからも、外壁選びの重要なポイントは「時間」です。

 

時間をかけていろいろな資料を参考にし、たくさんのモデルハウスを見学しましょう。

 

時間をかけることで、納得の外壁選びができることでしょう。

まとめ

ここまで、外壁選びのコツや、おしゃれな色の種類と選び方についてご紹介させていただきました。

 

本記事をまとめると以下の通りです。

 

  • 外壁材には様々な種類があり、性能やコストは千差万別です。どの性能に重きを置くかによって選択する外壁を判断しましょう。
  • デザイン性の高い住宅をたくさん参考にするために、モデルハウスや住宅展示場に足を運びましょう。さまざまな外観を見学し、良い外壁があればそのまま採用するのも有効な方法です。
  • 「面積効果」には注意が必要です。カラーサンプルで色を判断する際には、明るい色はより明るく、暗い色はより暗く見える錯覚があることを認識した上で色選びを行いましょう。
  • 外壁選びに最も必要なのは「時間」です。納得が行くまでじっくり選びましょう。

 

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コラム監修者情報

木場昌也

二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟

入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。

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