土地選びの妥協点は?希望する土地を見つける選び方のポイントも解説

土地選びの妥協点は?希望する土地を見つける選び方のポイントも解説

家づくりに必要な土地を選ぶ際には、希望する土地を獲得するため妥協点を見極める必要があります。

 

家づくりにおいて、まず始めるべきことは「土地探し」です。
「普段買い物をするのでスーパーが近い方がいい」「勤務先に行きやすいエリアにしたい」などありますが、自分が希望する土地が簡単に見つかることはありません。
なぜなら、土地は所有する人が存在して、その所有者が売らない限り土地はその人のものであるからです。

 

そこで今回は、土地選びの妥協点や自分が希望する土地を見つけられる選び方のポイントを解説していきます。

 

希望の土地選びには予算が重要

普段モノを買うときに予算はある程度決めておくと思いますが、土地選びにおいても予算を決めるのは大切です。
資金に余裕があれば希望する土地は手に入りやすいかもしれませんが、ほとんどの人は予算が限られていて、希望通りの土地を選ぶのに苦労します。

 

たとえば、市街地から近い土地は価格も高く、その近辺の物価にも影響が出ます。それに比べ郊外では物価も安く、商業施設やホームセンターなどが揃っており、経済的な余裕も生まれます。

 

予算が限られていて、希望の土地を選びたい場合は譲っていい条件と譲れない条件を明確にしておきましょう。

 

土地選びの妥協点

ここでは、土地を選ぶ際のポイントと妥協点を解説します。

 

・地域

・立地

・子供の学区

・日当たり

・土地の広さ

・それ以外の条件

 

上記を知っておくことで、その際の状況に応じて優先順位の高い土地の条件を選べます。

地域

一般的には地方に近づけば近づくほど物価は下がります。自分の置かれた状況を考え、

  • 住み慣れたエリアで生活環境を変えない
  • 子供がいる場合は学校に通いやすい場所
  • 商業施設や病院など生活するのに困らないエリア

 

と絞っていき、土地を探すことが大切です。

 

立地

 

土地選びには、立地も重要となります。

 

  • アクセスの良さ
  • 最寄り駅からの距離
  • 地盤の強さ

をチェックし、「どのケースだったら希望する条件になるのか」「このケースだったら妥協できる」といったように、二を足したら一引いてみるというようにバランスを考慮しながら決定していきましょう。

 

子供の学区

子供の学区を優先して生活を切り詰めるのか、学区を妥協し無理のない生活を送るのかを考えることも重要です。

 

地域や立地選びでもリストに出てきたように、子供がいる場合は成長環境が大切。
「評判のよい学校に通わせたいけど越境禁止地域であるため近くに住まないといけない」といった場合は、簡単に予算オーバーすることも。

 

住宅ローンは、子供が巣立ったあとも支払いは続きます。
その場合も、高額な住宅ローンの支払いに追われるのは避けたいところ。子供の教育費に、しわ寄せのない範囲で購入できる土地を選ぶことが大切です。

 

日当たり

日射角度は東西南北で変化するため、日当たりの良し悪しについても土地を選ぶ際に大切です。

 

北向きは、日当たりがあまり良くないので、一日を通して光が差し込みにくい環境です。方角に位置するのは、日当たりにあまり影響されない駐車場や玄関などが配置されやすいといえます。

 

反対に、南向きは一日中日当たりがいい環境。そのため、南側に広い庭を作ったり、洗濯ものを干す部屋に位置させたりするケースが多いといえます。

 

東向きは、南向きの次に日当たりがよい方角。室内に朝日が入りやすく爽やかな朝を迎えられます。
日中は明るいのですが、夕方になると部屋が暗くなり時間によって日当たりの変化があります。

 

西向きは夕方に光が差し込み、冬場は夜まで室内の暖かさを保ちやすくなります。
反対に夏場は西日が差し込み、夜になっても部屋の温度は下がらない場合があるので熱中症などに気を付けましょう。

 

紹介してきたように日当たりによって暮らしに変化が生じるので、土地選びにおいて日当たりは考慮すべき点です。

 

土地の広さ

 

より快適に生活するためには、広い土地を確保することも大切です。

 

間取りや家族構成、ペットの有無など世帯ごとに変わりますが、一般的に50坪は大人5~6人が快適に暮らせる広さといわれています。
国土交通省の「住生活基本計画(全国計画)」によると、都市部以外の一般的な一戸建て住宅で必要な広さは「25m2×世帯人数+25m2」です。

 

しかし、単純に50坪の土地を選べば問題ないかというと、そうではありません。
土地には「建ぺい率」と「容積率」が定められており、建築制限も設けられています。
建ぺい率とは敷地面積に対して上から見た建物の広さの割合のことを指します。50坪の敷地面積の場合、実際に生活できる広さは25坪になります。

 

より快適に生活するためには、2階や3階をつくるというように容積率を上げていくと快適な家づくりに近づくでしょう。

 

それ以外の条件

その他の条件として、価格も重視したいところ。

 

土地選びが難攻したら、迷わずプロの力を借りましょう。自分では気付かなった視点に気付けます。

 

 

希望の土地を見つけるためには?

ここでは、希望の土地を見つけるための方法を2つ紹介します。

 

・土地購入より先に施工会社を決める

・接道義務や地盤は必ず確認する

 

上記を意識することで、土地選びがよりスムーズになります。

 

土地購入より先に施工会社を決める

土地を購入する前に注意することは、先に施工会社を決めるということです。施工会社は実際に建築業者になるので長い付き合いになります。
立地もよく、生活環境も充実していて申し分ない場所であるのに、建築中にトラブルに遭遇するのは避けたいところ。
家づくりに失敗、後悔しないためにも施工会社はしっかり決めましょう。

 

まずは、いくつかの業者に問い合わせして反応を見ます。次に、条件を提示して見積もりを出します。
問い合わせしてから、実際の設計イメージまでやり取りを重ねる中で信用できる業者なのか、会社ごとに得意・不得意があるのでバランスをとって選定していくことが大切です。

 

 

接道義務や地盤は必ず確認する

 

接道義務や地盤は必ず確認しましょう。

 

接道義務とは、建築基準法代43条で定められた法律です。建築物の敷地は原則として、建築基準法上の道路と2m以上の長さで接しなければなりません。
これは消防活動などに支障をきたすことがないように定められたものであり、土地を購入する際にも一定のルールがあります。

 

地盤についても軟弱地盤を見分けることが大切です。一見すると平らな土地に見えますが、場所によっては地盤構造が大きく異なっています。
わざわざ建てた新居が、数年で傾いてしまっては元も子もありません。
計画を進めていく中で専門家の話を聞いたり、ネットから情報を検索してみたりと、どんな地盤がよいのか確認することが大切です。

まとめ

土地選びの妥協点や希望する土地を見つけるための選び方を紹介してきました。

 

土地を購入するにあたり初めてのことばかりで不安も多いと思います。

 

しかし、専門家の意見も聞きながら、ひとつひとつしっかりと対応していけば、自分の納得のいく土地選びを行うことができます。

 

今後、土地を選ぶ際の参考になれば幸いです。

コラム監修者情報

木場昌也

二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟

入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。

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