新築住宅のシックハウス症候群はいつまで続く?原因・対策を詳しく解説

この記事では、新築住宅のシックハウス症候群はいつまで続くのか解説していきます。

シックハウス症候群とは、室内で汚染された空気を吸うことで体調不良を引き起こすことです。新築住宅に住み始めた際に多く見られるため、シックハウス症候群が心配な人は少なくありません。

この記事では、シックハウス症候群が続く期間に加え、原因や対策も詳しく解説します。シックハウス症候群で悩んでいる人や、必要な対策を知りたい人はぜひ最後までお読みください。

【この記事でわかること】

● 新築住宅のシックハウス症候群はいつまで続くのか

● 新築住宅で起きるシックハウス症候群の原因

● 新築住宅の設計時・完成後にできるシックハウス症候群対策

そもそもシックハウス症候群とは?

シックハウス症候群とは医学的な疾病ではなく、健康維持に問題がある住宅で起こる健康障害の総称です。

ホルムアルデヒドに代表される化学物質やカビ、ダニなどが原因で引き起こされる症状ともいわれています。ここからは、シックハウス症候群の主な症状や、なりやすい人の特徴を紹介します。

シックハウス症候群の症状

厚生労働省が公表している資料によると、シックハウス症候群の症状は以下の通りです。

  • 皮膚・粘膜刺激症状
  • 頭痛
  • 易疲労
  • めまい
  • 嘔気・嘔吐

複数の精神・神経症状が発生するため、特定の症状だけでは認定できない点が特徴といえます。また、シックハウス症候群は少人数の問題であるため、環境の問題として理解されにくい点も特徴です。

※参考:科学的根拠に基づくシックハウス症候群に関する相談マニュアル(改訂新版)|厚生労働省

シックハウス症候群になりやすい人の特徴

シックハウス症候群になりやすい人の特徴として、以下が挙げられます。

● 女性や、若い人(60代と比べた場合、特に20代)

● アレルギー既往歴がある人や、神経性が敏感な人

● 喫煙歴がある人や、室内での喫煙、受動喫煙・副流煙を吸い込んでいる人

● 床がカーペット敷き、ホコリを目にする部屋に居住している人

※引用:「シックハウス症候群」経験しやすい人や環境の特徴を算出 生活スタイルを変えると予防できる可能性|国立大学法人千葉大学のプレスリリース

シックハウス症候群のなりやすさは、性別や年齢、アレルギーや喫煙歴の影響を受けることがわかっています。

新築住宅のシックハウス症候群はいつまで続く?

新築住宅のシックハウス症候群は、建築から4年ほど続くことが多いといわれています。

新築住宅でシックハウス症候群が起こりやすいのは、ホルムアルデヒドなどの化学物質が多く残っている状態である点が大きな要因です。厚生労働省が公表した、新シックハウス症候群に関する相談と対策マニュアルによると、化学物質の濃度は徐々に低下します。

建築から約4年でシックハウス症候群が治まることは多いものの、より具体的な年数は状況によっても、居住者の反応度合いによっても異なります。

新築住宅で起きるシックハウス症候群の原因

新築住宅で起きるシックハウス症候群の原因を3点挙げました。

  • ホルムアルデヒドなどの化学物質
  • 細菌やカビ・ダニ
  • 極端に気密性が高い家

上記3点について詳しく解説します。

ホルムアルデヒドなどの化学物質

新築住宅におけるシックハウス症候群の主な原因は、建材に含まれる化学物質です。特に、合板や塗料、防腐剤などに使用される以下の物質が挙げられます。

  • ホルムアルデヒド
  • アセトアルデヒド
  • トルエン
  • キシレン

上記の成分は揮発性が高く、室内の空気中に溜まることで健康被害を引き起こすケースがあります。特に発がん性も指摘されているホルムアルデヒドは注意が必要です。

新築住宅を建てる際には、化学物質を含まない建材を選択することや、十分な換気設備を設置することが重要といえます。

細菌やカビ・ダニ

細菌やカビ、ダニもシックハウス症候群の要因として挙げられます。それらの微生物は湿気が多い環境を好み、特に高気密・高断熱の住宅では増殖しやすい傾向にあります。

新築住宅を選ぶ際には、換気設備が十分に整った住宅を選びましょう。

極端に気密性が高い家

極端に気密性が高い家も、シックハウス症候群の主な原因として挙げられます。

高気密・高断熱の住宅は省エネ性能に優れていますが、外部からの空気の出入りが少なく、化学物質や微生物が逃げにくい環境にもなってしまいます。

カビやダニの発生や化学物質の濃度が高まり、発症のリスクが高まるでしょう。

新築住宅の設計時にできるシックハウス症候群対策

新築時の設計時にできるシックハウス症候群対策として3点を挙げました。

  • 化学物質が少ない建材を選ぶ
  • 換気性能が良い家にする
  • 日差しが家のなかに入る間取りにする

順番に見ていきましょう。

化学物質が少ない建材を選ぶ

新築住宅の対策として、化学物質が少ない建材を選びましょう。

一般的な合板フローリングやビニルクロスは化学物質を含んでおり、ホルムアルデヒドなどのアレルギー原因物質を放出します。そのため、天然木の無垢材や漆喰、珪藻土など天然由来の素材を使用することが効果的です。

天然由来の素材を使用することで、室内の化学物質の濃度を減らし、リスクを軽減できます。

換気性能が良い家にする

新築住宅のシックハウス症候群対策として、換気性能の良い家にすることも挙げられます。十分な換気によって化学物質や湿気、一酸化炭素などを効果的に排出できます。

間取りや開口部の配置を工夫し、南北に開口を設けるなどして十分な換気を確保しましょう。

また、24時間換気が義務付けられている現在では、換気計画を立てて効果的な換気を実現させる対策も重要です。

日差しが家のなかに入る間取りにする

日差しが家のなかに入る間取りを検討しましょう。

採光を確保するためには、南向きの窓を多く配置するなどして、自然光を効果的に取り入れるのも効果的です。日光は室内の湿気を減少させ、カビやダニの繁殖を防ぐ効果があります。

また、適切に窓を配置することで風通しを良くし、換気効果を高めることも可能です。室内の空気を清浄に保ち、シックハウス症候群のリスクを低減できます。

新築住宅の完成後にできるシックハウス症候群対策

新築住宅の完成後にできるシックハウス症候群対策として、4点を挙げました。

  • 入居後すぐにベイクアウト法を実施する
  • 家具を選ぶときは化学物質に注意する
  • 換気を十分に行う
  • 空気清浄機を設置する

順番に見ていきましょう。

入居後すぐにベイクアウト法を実施する

入居後すぐにベイクアウト法を実施することが、シックハウス症候群対策の1つです。

ベイクアウト法とは、室温を30〜40℃に保ち、内装などに含まれる揮発性の化学物質を放散する方法です。竣工して3ヶ月前後の新築住宅を30℃で1〜3日間保った状態にすると、ホルムアルデヒドが23〜52%減衰したと報告されています。

さらに温度が上がると、効果が増大するといわれています。

入居前に電気ストーブなどにより室温を高温状態に保っておくと、シックハウス症候群対策として効果的といえます。

※参考:室内空気汚染物質を排除するための対策|山形大学環境保全センター

家具を選ぶときは化学物質に注意する

家具選びにおいても化学物質に注意しましょう。日常的に使う家具からも化学物質は放散されます。特に輸入家具には注意が必要です。

購入時には放散量を表示している製品を選ぶか、国産の家具を検討しましょう。室内の空気質を向上させ、シックハウス症候群のリスクを軽減できます。

換気を十分に行う

こまめな換気も、効果的な対策です。近年の新築住宅は高い気密性を持ち、原因となるものが溜まりやすいため、定期的な換気が欠かせません。

共働きや単身者などの家庭では家に人がいない時間帯も多いため、換気する習慣をつけましょう。

また、エアコンは室内空気の循環に留まるため、あまり効果がありません。窓や換気扇をしっかりと活用しましょう。定期的な換気を忘れがちな場合は、24時間換気システムの導入も効果的です。こまめな換気により湿気を排出し、カビやダニの発生を防げます。

空気清浄機を設置する

空気清浄機の設置も有効な対策です。

空気清浄機はPM2.5や菌、臭いなどの粒子状物質を除去し、室内の空気を浄化する効果があります。ただし、ガス状物質の除去には限界がある点には注意が必要です。

また、フィルタータイプの空気清浄機は化学物質を減らすのに効果的です。シックハウス症候群対策の一環として、空気清浄機の活用を検討しましょう。

新築住宅のシックハウス症候群に関するよくある質問

新築住宅のシックハウス症候群によくある質問として、3点を挙げました。

  • シックハウス症候群で死亡した例はある?
  • シックハウス症候群の予防に効果的なクロス材は?
  • 新築住宅のシックハウス症候群対策は誰に相談するべき?

ここでは、上記の質問に回答していきます。

シックハウス症候群で死亡した例はある?

シックハウス症候群による死亡例は日本ではまだ報告されていません。しかし、中国では室内の空気汚染が深刻化し、年間220万人もの青少年が死亡したという報道もあります。

特に、家にいる時間が長い主婦や高齢者、乳幼児はリスクが高いとされているため、予防と対策が非常に大切といえます。

※参考:中国、シックハウス症候群で年間220万人の青少年が死亡|AFPBB News

シックハウス症候群の予防に効果的なクロス材は?

シックハウス症候群の予防に効果的なクロス材として、EBクロスが注目されています。

EBクロスは残留T-VOCがほとんど検出されず、厚生労働省の室内濃度指針値策定13物質を使用していません。

価格が比較的安く、施工性も珪藻土クロスよりも優れています。EBクロスを選ぶことで、シックハウス症候群のリスクを軽減し、安全な室内環境を実現できるでしょう。

新築住宅のシックハウス症候群対策は誰に相談するべき?

新築住宅のシックハウス症候群対策を考える際には、専門家や関連業者に相談するのがおすすめです。具体的には、以下が相談先として適しています。

  • 建築士
  • 住宅設計士
  • 室内環境の専門家
  • 建材や家具の専門店
  • ハウスメーカー

専門家や業者は、シックハウス症候群の予防や対策について十分な知識と経験を持っており、適切なアドバイスや提案に期待できます。

新築のシックハウス症候群は原因を把握してしっかり対策しよう

新築住宅では、シックハウス症候群によって生活が台無しにならないような対策が重要です。

シックハウス症候群は、ベイクアウト法やこまめな換気といった完成後の対策だけではなく、設計時にできる対策もあります。設計時は、住宅を施工するハウスメーカーに相談することをおすすめします。

住みやすい家づくりを検討している方は、アイフルホームにご相談ください。宮城県仙台市にあるハウスメーカーで、化学物質が少ない建材の使用によって、快適な住環境を提供します。

アレルギー体質などでシックハウス症候群に不安がある方は、ぜひ一度アイフルホームにご相談ください。

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※金利や制度は2024年4月時点のものです。

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