注文住宅の打ち合わせ回数・期間の目安は?流れや失敗しないコツも解説

注文住宅の打ち合わせ回数・期間の目安は?流れや失敗しないコツも解説

この記事では、注文住宅の打ち合わせ回数・期間の目安について解説していきます。

注文住宅は建売住宅やマンションと異なり、間取りや外構などを一から設計する必要があります。その際には、担当者と何度も打ち合わせを重ねるので、回数や期間の目安を把握することが重要です。

この記事では、注文住宅を建てる際に必要な打ち合わせ回数や期間だけではなく、打ち合わせの流れや失敗しないコツも解説します。注文住宅でお悩みの人はぜひ最後までお読みください。

【この記事でわかること】

● 注文住宅の打ち合わせ回数と期間

● 注文住宅の打ち合わせの流れ

● 注文住宅の打ち合わせで失敗しないコツ

注文住宅の打ち合わせの回数は5回・期間は3ヶ月が目安

一般的に、注文住宅の打ち合わせは5回前後、期間は3ヶ月前後が多いとされています。

ただし、内容にこだわりがある人や修正が多い場合は打ち合わせ回数が10〜20回になることもあり、その場合は半年もの期間を要することもあります。

想定外の事態になり、完成が間に合わなくなってしまうことのないように、なるべく余裕のあるスケジュールで打ち合わせすることがポイントです。

注文住宅の打ち合わせの流れは3ステップ

注文住宅の打ち合わせは、着工前と着工後、そして引渡し前でそれぞれ内容が異なります。

  • 着工前
  • 着工後
  • 引渡し前

それぞれのステップで行われる打ち合わせ内容について解説します。

着工前

打ち合わせの大半は着工前に行われます。着工前の打ち合わせでは、間取りや内装、設備、資金計画が主な議題になります。

この時点では家のイメージが漠然としており、どのような家が理想なのかわかっていないオーナーも少なくありません。そのため、このステップでは、建築事例の確認やモデルハウス見学、宿泊体験などを通じてイメージを膨らませていきます。

イメージした家を建築会社が建てられるのかを相談していくことも重要です。

また、イメージした家を建てるためにはどのくらいの資金が必要になるのかも知っておく必要があるため、概算の見積もりや住宅ローン審査もこのタイミングで実施します。

具体的な予算と建物プランが決まれば、建築するための土地を探し、売買契約の締結を経て引渡しを受ければ、建物の細部の設計が始まります。

設計士やインテリアコーディネーターとの打ち合わせを交えながら家の仕様を決め、全て問題なければ発注承諾書にサインすることになります。

着工後

発注承諾書を基に建築会社は建築の段取りを組み、引渡し時期に間に合うよう着工します。

このステップになると決めるべき内容はほとんど完了しているため、打ち合わせの回数は多くありませんが、完成するにつれ外構のチェックや外壁のイメージ確認などを現地で実施することはあります。

施工状況を確認して、依頼した内容と異なっていたり、着工前から変更したい箇所があったりする場合は、打ち合わせで建築会社に相談しましょう。

引渡し前

家が完成すれば外観や外構、内装をチェックし、要望通りの工事になっているかを確認します。

着工前の打ち合わせ内容と異なる点や、設備の不備などがあれば、建築会社に依頼しましょう。

なお、全て問題なければ引渡し確認書にサインをすることになりますが、後に発覚した不具合は対応してくれないケースがほとんどです。そのため、サインをする前には家族全員で隅々までチェックし、本当に問題ないのかを確認することが重要です。

【STEP別】注文住宅の打ち合わせにおける注意点

着工前と着工後、引渡し前の打ち合わせ内容は異なりますが、それぞれのステップで気をつけるべきポイントがあります。

  • 着工前の注意点
  • 着工後の注意点
  • 引渡し前の注意点

注文住宅の打ち合わせは次々に進んでいくため、疑問点があっても解消しないまま引渡しをしてしまうこともあります。この失敗をしないためにも、注意点をチェックしていきましょう。

着工前の注意点

着工前の打ち合わせは全ステップの中でも最も回数が多く、決める内容も複雑になるため「既に決まった内容」と「これから決めなければならない内容」を明確にし、期日を決めながら進める必要があります。

打ち合わせで決める内容を事前に明確にしてから臨むことで、スムーズに話し合いを進められるでしょう。

また、注文住宅は建築会社からの提案を待つだけでなく、オーナーからも要望を提示する必要があります。

要望がまとまっていなければ、理想の注文住宅のイメージができるまでに、打ち合わせの回数が増えたりスケジュールに遅れが生じたりするおそれがあります。そのため、打ち合わせまでに要望を家族でまとめておくことが重要です。

決まっていない内容に時間を費やせるよう、課題を「見える化」しておくことが重要です。

着工後の注意点

着工後は、工事が順調に進んでいるかをチェックしなければなりません。建築会社によっては工事を外注していることがあり、現場のマナーが守られていないこともあります。

また、完成した箇所が依頼と異なっていないかを早めに確認することが重要です。早めに確認することで、スケジュールに遅れが生じるリスクを減らせます。

引渡し前の注意点

家が完成して引渡す前のチェックは、建築会社に修正依頼を出せる最後のタイミングです。

このタイミング以降で設備の不具合やイメージとの相違が発覚したとしても、建築会社は対応してくれない可能性が高いため注意してください。

そのため、引渡し前のチェックでは着工前に打ち合わせした際のメモや議事録を準備し、依頼内容と違いがないかを担当者と一緒に確認することがポイントです。

注文住宅の打ち合わせで失敗しないためのコツ

ここでは、注文住宅の打ち合わせで失敗しないためのコツについて解説します。

  • 事前準備を怠らない
  • 完成までのスケジュールを決めておく
  • 予算の上限を決めておく
  • 希望条件に優先順位を付ける
  • 打ち合わせ内容を記録する
  • 疑問や不安は後回しにせず共有する
  • ゴールを決めて打ち合わせする

順番に見ていきましょう。

事前準備を怠らない

建築会社と打ち合わせをする前に、「要望の整理」と「要望の優先順位決め」はしておきましょう。なぜなら、この準備ができるかどうかは家づくりにおいて非常に重要となるからです。

要望やその優先順位は、スムーズに家づくりを進めるためには必須の情報です。

また、要望に合わせて建築会社は建物プランの提案を行うことから、理想の家を形にするためにも要望をまとめておくことがコツとなります。

完成までのスケジュールを決めておく

注文住宅は打ち合わせ期間に加え工期もあることから、新居に引っ越しできるのは打ち合わせ開始から1年後というケースも珍しくありません。

つまり、先に完成までのスケジュールと引っ越しするタイミングを決め、それに合わせて打ち合わせを進める必要があります。

ただし、打ち合わせが長引いたり建材の納期が遅れたりすることで、スケジュールに遅れが発生してしまうことも少なくありません。このような事態に対応するためにも、完成までのスケジュールに余裕を持たせることが重要です。

予算の上限を決めておく

注文住宅は要望を詰め込んだ理想の家を目指すべきですが、予算とのバランスを見ておく必要があります。

万が一予算を気にせずに家を建築した場合、資金計画が成立せず住宅ローンの返済で苦しむこともありえます。

予算オーバーせず、安心して住める住宅を建てるためにも、予算の上限設定をしておくことが重要です。

希望条件に優先順位を付ける

希望条件の優先順位を付けることで、予算内で理想の住宅を建てることが可能となります。

そのためにも、家族で要望をリストアップしその上で優先順位の高い希望条件をピックアップしておくことが、失敗しない家づくりのコツです。

打ち合わせ内容を記録する

担当者と「言った・言わない」のトラブルにならないためにも、打ち合わせ内容は毎回記録しておくことをおすすめします。メモに加えて録音もすることで、トラブルになるリスクが大きく減少するでしょう。

また、担当者の多くは打ち合わせシートを毎回記入しており、決まったことと課題、次回のアポ日とそれまでにやるべきことをメモしています。

打ち合わせの最後にオーナーからサインをもらうケースが多いため、このシートを毎回確認しながら打ち合わせに参加することもポイントです。

担当者と認識を合わせながら打ち合わせを進められ、イメージとズレることのない理想の家を建てることにつながります。

疑問や不安は後回しにせず共有する

注文住宅の打ち合わせは担当者のペースで進んでしまうため、疑問点や不安点があっても「今更聞けない」と思ってしまうオーナーもいます。しかし、疑問や不安があればその場で質問し、共有することをおすすめします。

家づくりは専門用語を聞く機会が多く、仕様に関するイメージのズレや勘違いが起きてしまうことも少なくありません。そのため、違和感がある場合はすぐ担当者に質問することが、失敗しないためのコツといえます。

ゴールを決めて打ち合わせする

完成までのスケジュールだけでなく、課題をクリアするための期間や着地点を決めておくことも重要です。

建築会社によっては、請負契約から半年以内に着工するといった条件が盛り込まれていることもあるなど、打ち合わせはいつまでもできるわけではありません。家づくりのゴールを決めて担当者と共有し、それに向かって打ち合わせすることがポイントです。

注文住宅の打ち合わせに関するよくある質問

最後に、注文住宅の打ち合わせに関するよくある質問を紹介します。

  • 打ち合わせが進まない原因は?
  • 打ち合わせで疲れたときはどうすればいい?
  • 打ち合わせ内容と実物が異なるときはどこに相談する?

順番に回答していきます。

打ち合わせが進まない原因は?

注文住宅の打ち合わせが進まない原因の1つに、要望がまとまっていない点が挙げられます。

この場合は建物プランの判断基準がないため、どのような提案を受けても決められないといえます。そのため、まずは家族で要望をまとめておくことが重要です。

また、担当者との相性が悪く意思疎通が難しいケースもあります。この場合は建築会社に担当変更の依頼をなるべく早くにすることをおすすめします。

打ち合わせで疲れたときはどうすればいい?

打ち合わせが長引いてしまいストレスを感じるようになれば、一度家づくりから離れて家族で話し合うことをおすすめします。

一度離れることで家を建てる理由を再確認でき、建てるために解決すべき課題を見つけられます。

打ち合わせ内容と実物が異なるときはどこに相談する?

打ち合わせ内容と実物が異なる場合はすぐに建築会社に連絡し、これまでの打ち合わせ経緯がわかる資料と共に状況の説明を依頼することをおすすめします。

中にはオーナーの勘違いというケースもありますが、建築会社に落ち度がある場合は要望通りの内容に修繕してくれます。ただし、この依頼ができるのは引渡し前となるため、引渡し前のチェックで十分に確認することが重要です。

注文住宅の打ち合わせには事前準備が必要

理想の家は多くの打ち合わせを重ねることで建築できます。理想の家を建てるための条件や要望を事前にまとめておくことが重要です。

また、着工したら家の完成状況を適宜確認して、依頼した内容と異なる点がないかに注意しましょう。

アイフルホームでは、家づくりのステップを細かく説明し、お客様に寄り添いながら最適なプランをご提案いたします。モデルハウスの見学やプランを通して、注文住宅のイメージを膨らませられるほか、資金計画に関する内容も承ります。

注文住宅をトラブルなくスムーズに建築したい方は、アイフルホームにお問い合わせください。

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※金利や制度は2023年10月時点のものです。

コラム監修者情報

木場昌也

二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟

入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。

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