2,000万円台で建てる注文住宅の特徴は?家の間取り例や費用内訳も紹介

2,000万円台で建てる注文住宅の特徴は?家の間取り例や費用内訳も紹介

本記事では、予算2,000万円台で注文住宅を建てる場合の特徴や間取りの例、費用の内訳などを解説します。

マイホームを建てるとなるとさまざまな夢が膨らみますが、全てを満たそうとするとなかなか2,000万円台では収まりません。

そのため、優先順位を決めながら金額に見合った資金計画を立てることが大切です。

【この記事でわかること】

● 予算2,000万円台で建てる注文住宅の特徴

● 注文住宅を2,000万円で建てる場合の間取り例

● 2,000万円台の注文住宅を建てる際の費用内訳

● 注文住宅を2,000万円で建てる場合の実際のシミュレーション

● 2,000万円台の注文住宅の間取りを考える際のポイント

予算2,000万円台で建てる注文住宅の特徴

予算2,000万円台で建てる注文住宅の特徴は、主に以下の3点です。

  • 家族構成に見合ったジャストサイズの間取りであること
  • 壁に凹凸がない、屋根が雁行していないなど構造がシンプルであること
  • 設備や仕様が必要十分であること

すなわち、そこに住む家族が安全かつ快適に生活するのに、必要十分な機能と間取りが提供されている住宅です。

注文住宅を2,000万円で建てる場合の間取り例

ここでは、注文住宅を2,000万円台で建てる場合の間取り例を紹介します。

  • 4LDKの間取りのケース
  • 4LDK平屋の間取りのケース
  • 二世帯住宅の間取りのケース

なお、上記はあくまで一般的な事例であるため例外もあります。したがって、参考程度として押さえておきましょう。

4LDKの間取り

4LDKは、リビング・ダイニング・キッチンの他に部屋が4つある間取りタイプです。夫婦2人+子供2人の家族が、安全で快適に暮らすのに必要十分なサイズといえます。

設備やデザイン、仕様などについて、譲れないものや調整可能なものなどを検討して予算内に抑えられるようにアレンジしましょう。

4LDK平屋の間取り

4LDK平屋の間取りは、建物の延床面積が約30坪、およそ100㎡が目安の間取りです。

平屋ならではの吹き抜けを演出したり、廊下の面積を必要最低限に抑えたりすることで、開放的な空間を実現できます。

設備や仕様を調整すれば、2,000万円の総予算に抑えることは可能といえるでしょう。

二世帯住宅の間取り

二世帯住宅は、1Fを親世帯、2Fを若夫婦世帯のように、各世帯の生活空間を上下階でシェアすることも可能です。

2階のファミリースペースは、子どもたちが成長したら部屋を仕切って子ども部屋2部屋にすることもできるでしょう。

予算的には、坪単価58万円(税込)以内に抑えて計画できれば、総予算を2,000万円台に抑えられます。

2,000万円台の注文住宅を建てる際の費用内訳

ここでは、2,000万円台で注文住宅を建てる際に必要となる3つの費用内訳を解説します。

  • 建築工事費
  • 付帯工事費
  • 諸費用

順番に見ていきましょう。

建物工事費

建物工事費とは一般的に建物本体工事のことで、建築総費用の約80%が目安となります。

2,000万円台で建築する際は、1,600万円〜2,400万円未満が目安となるでしょう。

建物本体価格は、基礎・建物の躯体工事や外装・電気・水道などの設備配管配線工事、空調設備工事などを含みます。

付帯工事費

付帯工事とは建物本体以外の工事のことで、総費用の15〜20%程度です。

2,000万円台で建築総費用を抑える場合は、300万円〜600万円未満が目安となるでしょう。外構工事や屋外給排水ガス引込工事、照明や家電設備の設置工事などが付帯工事費とされています。

諸費用

諸費用は、建物や付帯工事以外にかかる費用のことであり、総費用の5〜7%程度です。2,000万円台で建築する場合には、100〜200万円程度の諸費用を想定する必要があります。

一般的な諸費用には、登記費用や税金、住宅ローンに関するローン保証料や事務手数料などがあります。

設計費用については、建築業者によって工事費に含まれている場合と別途必要な場合があるので、事前に確認しましょう。

設計業務を設計事務所に依頼している場合などは、別途、建築総費用の5〜10%程度の設計費用が必要になります。

注文住宅を2,000万円台で建てるケースを実際にシミュレーション

ここでは、注文住宅を予算2,000万円台で建てる場合を以下のケースに分けてシミュレーションしました。

なお、シミュレーションは土地付注文住宅の場合も合わせて検証しています。

  • 建築予算総額が2,000万円の場合
  • 建築予算総額が2,000万円台の場合

順番に見ていきましょう。

総額が2,000万円の場合

<注文住宅:建物面積115.70㎡(35.00坪)の場合>

費用内訳 価格 坪単価価格
本体工事費:80% 1,600万円 45万7,000円
付帯工事費:15% 300万円 8万6,000円
諸費用:5% 100万円 2万8,000円
建築予算の総額 2,000万円 57万1,000円

注文住宅を総額2,000万円で計画する際には、延床面積を35坪程度に抑え、坪単価を上限57万円とすることが望ましいといえます。

<土地付注文住宅:建物面積:99.18㎡(30.00坪)、土地面積:99.18㎡(30.00坪)の場合>

費用内訳 価格 坪単価価格
 

建築代金

本体工事費:80% 959万2,000円 31万9,700円
付帯工事費:15% 179万8,500円 5万9,950円
諸費用:5% 59万9,500円 1万9,950円
建物代金の合計 1,199万円 39万9,600円
 

土地代金

土地購入費用 750万円 25万円
仲介手数料 28万5,000円 9,500円
諸費用(登記など) 22万5,000円 7,500円
土地代金の合計 801万円 26万7,000円
建築予算の総額 2,000万円 66万6,600円

土地付注文住宅を計画する際に、土地付建築予算総額を2,000万円に抑えるためには、以下の条件を満たさなければならないことがわかります。

  • 坪単価が25万円前後の30坪程度の土地を購入する
  • 建物は建物面積30坪でプランニングし、建物坪単価の上限を40万円とする

総額が2,000万円台の場合

次に、建築予算総額が2,000万円台、すなわち2,000万円〜3,000万円未満に抑える場合をシミュレーションしてみましょう。

<注文住宅の場合:建物面積115.70㎡(35.00坪)の場合>

費用内訳 価格 坪単価価格
本体工事費:80% 2,000万円 57万1,000円
付帯工事費:15% 375万円 10万7,000円
諸費用:5% 125万円 3万6,000円
建築予算の総額 2,500万円 71万4,000円

上記の例と同様に、建物面積35坪の注文住宅を総費用2,500万円で計画する場合は、建築坪単価の上限の目安が71万4,000円になります。

建築予算の総額が2,000万円のケースと比較すると、かなり余裕があります。

建築予算の総額を2,000万円に抑えた場合と同じ坪単価で計画すれば、建ぺい率などの問題がなければ、44坪弱の建物面積を確保できるでしょう。

<土地付注文住宅:建物面積:115.70㎡(35.00坪)土地面積:115.70㎡(35.00坪)の場合>

費用内訳 価格 坪単価価格
 

建築代金

本体工事費:80% 1,600万円 45万7,000円
付帯工事費:15% 300万円 8万6,000円
諸費用:5% 100万円 2万8,000円
建物代金の合計 2,000万円 57万1,000円
 

土地代金

土地購入費用 930万円 26万6,000円
仲介手数料 33万9,000円 9,700円
諸費用(登記など) 27万9,000円 8,000円
土地代金の合計 991万8,000円 28万3,700円
建築予算の総額 2,991万8,000円 85万4,800円

土地付注文住宅を計画する際に、土地付建築予算総額を2,000万円台に抑えるためには、以下の条件を満たさなければならないことがわかります。

  • 坪単価が25万円前後の35坪程度の土地を購入する
  • 建物は建物面積35坪でプランニングし、建物坪単価の上限を57万1,000円とする

建築予算総額を2,000万円台とした場合は、総額2,000万円とした場合と比べて、土地・建物ともに面積を5坪広くすることが可能です。

一言でいえば「1,000万円で35坪の土地を探し2,000万円で35坪の建物を建築する」と認識すると良いでしょう。このように、2,000万円台まで予算の幅を広げられれば、土地付注文住宅においても選択肢が広がります。

2,000万円台の注文住宅の間取りを考えるポイント

最後に、2,000万円台で注文住宅の間取りを考える時のポイントを押さえておきましょう。

  • 優先度の低い設備で節約する
  • シンプルな家の形にする
  • 平屋も検討する

それぞれ解説していきます。

優先度の低い設備で節約する

注文住宅を予算2,000万円台で実現させるためには、設備や仕様に優先順位をつけることが重要です。

採用したい設備や仕様をリストアップし、予算オーバーしている場合は、設定した優先順位の低いものから削除していきましょう。

この場合、後でも設置可能な設備はカットするなどの割り切りも必要です。

シンプルな家の形にする

注文住宅を予算2,000万円台で実現させるためには、建物の形を総2階形式のシンプルな形状にすることも重要です。

デザインを優先して壁に凹凸を付けたり、屋根を雁行させたりするとコスト高になります。

どうしても採用したいデザインがあれば、それにかかる費用分について設備や仕様を見直し、コストダウンを図りましょう。

平屋も検討する

場合によっては平屋を検討することで、予算2,000万円台の注文住宅を実現できるでしょう。

一般的に、屋根や基礎の面積が増える分、2階建てよりも割高になることの多い平屋ですが、廊下や階段が不要な分コストダウンになることもあります。

また、施工中の足場代も不要な場合が多く、トータルすると低予算に抑えられる可能性もあるので、検討してみましょう。

予算2,000万円台で理想の間取りの注文住宅を実現しよう

ここまで見てきたように、予算2,000万円台で注文住宅を建てるには費用の内訳を理解した上で、どれを抑えるべきかを見極めなければなりません。

重要なポイントは、設備や仕様について自分なりに優先順位をつけて予算との調整を図ることです。

ただし、住宅を支える構造や耐震性などの費用を削ってしまうと、家が倒壊してしまったり、後から必要になることで結果的にコストが大幅にかかったりするケースもあります。

このようなトラブルを避けるためにも、いつでも相談できる建築会社選びはとても大切です。

SNSやインターネットなどの情報を利用して、自分にマッチした建築業者を選びましょう。

アイフルホームでは、低コスト・高耐震で一人ひとりのライフスタイルに合った住宅を提案しています。

家づくりを検討している人は、ぜひお近くのアイフルホーム展示場へお越しください。

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※金利や制度は2023年3月時点のものです。

コラム監修者情報

木場昌也

二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟

入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。

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