建売住宅の寿命は何年?注文住宅との寿命の違いや選び方も詳しく解説

建売住宅の寿命は何年?注文住宅との寿命の違いや選び方も詳しく解説

マイホームを購入する上で、住宅の寿命は多くの方が気にするポイントです。
建売住宅や注文住宅のように商品によって違いはあるのでしょうか。

そこで今回は、建売住宅の寿命について解説します。
マイホーム購入を検討中の方は、ぜひとも最後までお付き合い下さい。

建売住宅の平均寿命は30~80年程度

建売住宅の平均寿命は30~80年程度となります。

日本住宅性能表示基準の劣化対策等級を見ると、等級1で25~30年、等級2で50~60年、等級3で75~90年まで大規模な改修工事は必要なく、適切なメンテナンスで住めるという判断が可能です。

上記を一定の目安として活用しましょう。

耐用年数と寿命の関係性

耐用年数=寿命ではありません。
木造の法定耐用年数は22年ですが、住宅の寿命は建て方やメンテナンス次第であり、40年、50年と長く住めます。

耐用年数と寿命には直接的な関係はなく、このことは住宅に限った話ではありません。

※参考:『新築住宅の住宅性能表示制度ガイド』『評価基準パブコメ(完成版)

建売住宅と注文住宅の寿命はほぼ変わらない

建売住宅と注文住宅の寿命はほとんど変わりません。

以下の項目に沿って見ていきましょう。

・建築基準法は同じ

・住宅品確法で10年の保証付き

順番に解説します。

建築基準法は同じ

建売住宅も注文住宅も、遵守すべき建築基準法の内容に違いはありません。
ただし、耐震基準の変更や、部材・施工技術の改善により、建築時期による違いに注意が必要です。

住宅品確法で10年の保証付き

住宅品確法で10年の保証が付くことも、寿命が変わらない理由の一つとなります。

なぜなら、10年間の瑕疵担保期間は手抜き工事のリスクを抑止し、ローコスト住宅であっても寿命に影響する施工の品質を高めているからです。

寿命が長い建売住宅の選び方

寿命が長い建売住宅の選び方をまとめていますので、購入を検討中の方は参考にして下さい。

・内覧時に違和感がないか確認する

・地盤や土地が安全な場所を選ぶ

順番に解説します。

内覧時に違和感がないか確認する

内覧時に違和感がないかを確認することが重要であり、不安がある方はホームインスペクション(住宅診断)を依頼するのがおすすめです。

仮に施工不良が見つかっても、入居までに改修できます。

地盤や土地が安全な場所を選ぶ

地盤や土地が安全な場所を選ぶことも重要なポイント。
地盤が軟弱では、住宅性能・耐震性能を発揮できないことが理由に挙げられます。

建売住宅では、地盤調査報告書を必ず確認しましょう。

建売住宅の寿命を測る指標

建売住宅の寿命を測る指標を紹介します。
住宅を比較する際の目安として活用し、長く住める家を探しましょう。

・劣化対策等級

・住宅性能表示制度

・フラット35S基準

順番に解説します。

劣化対策等級

劣化対策等級は、日本住宅性能評価基準の一つであり、構造躯体等に使用する材料の交換等大規模な改修工事を必要とするまでの期間を伸長するために必要な対策の程度を表します。

劣化の軽減に関する要件は、構造ごとに異なるため注意して下さい。

住宅性能表示制度

住宅性能表示制度は、品確法に基づき、住宅の性能を評価し表示するための基準や手続きが定められています。

項目は多岐にわたりますので、劣化対策を含め、気になる部分を確認するようにして下さい。

※参考:『新築住宅の住宅性能表示制度ガイド

フラット35S基準

フラット35Sの適用基準を満たしていることも、建売住宅の寿命を測る指標となり得ます。

フラット35Sの定める技術基準が、住宅性能表示制度の性能等級と同じであることが理由です。

建売住宅の寿命に影響するポイント3つ

建売住宅の寿命に影響するポイントをまとめていますので、しっかりと押さえておきましょう。

・施工品質

・基本構造部

・メンテナンス

順番に解説します。

施工品質

施工品質は住宅を長持ちさせるために外せないポイントです。
部材や仕組みが優れていても、施工に不備があれば、住宅性能を発揮できませんので、実績のある建築会社を選びましょう。

基本構造部

基礎・柱・梁など基本構造部の仕様は、住宅の寿命に直結するポイントです。
木造であれば、防腐・防蟻措置により、耐久性の向上が求められます。

メンテナンス

住宅を長持ちさせるには、定期的なメンテナンスを欠かすことはできません。
目に見えない部分も多いので、建築会社と連携して維持管理に努めて下さい。

建売住宅の寿命を縮める原因

建売住宅の寿命を縮める原因は、雨漏りやシロアリ被害などであり、木造住宅ではより注意が必要です。
いずれも目につきづらく、気づいた時には手遅れというケースもありますので、定期的なメンテナンスが欠かせません。

建売住宅の寿命に関するよくある質問

建売住宅の寿命に関するよくある質問をピックアップしていますので、購入を検討中の方は参考にして下さい。

・「建売住宅の寿命が短い」といわれる理由は?

・建売住宅はやめたほうがいいって本当?

・安い建売住宅に住むのは恥ずかしい?

順番に解説します。

「建売住宅の寿命が短い」といわれる理由は?

法整備がされる以前に供給された、建売住宅の質が悪さが目立ったことが理由に挙げられます。
施工の不備がクローズアップされ、そのイメージを引きずっている方が多いのでしょう。
品確法の施行により、手抜き工事のリスクは下がりましたが、実績のある建築会社を選ぶことが大切です。

建売住宅はやめたほうがいいって本当?

「建売住宅はやめたほうがいい」というのは決して事実ではありません。
ただし、自分たちの暮らしに合うものを選びましょう。

理想の住まいの形は人それぞれ異なりますので、建売住宅と注文住宅それぞれの特徴を把握した上で、比較検討することをおすすめします。

安い建売住宅に住むのは恥ずかしい?

価値観は人それぞれですが、周囲にどう思われるかは、家づくりにおいて重要なことではありません。
自分たちのライフプランをもとに、家族で相談することをおすすめします。

まとめ:建売住宅でも寿命は長く安心して暮らせる

建売住宅や注文住宅のように種類による住宅の寿命の差はありません。

住宅の寿命を決めるポイントは、建築時の劣化対策と入居後のメンテナンスです。
建築会社選びに迷った時は、住宅の寿命を測る基準とアフターメンテナンス体制を参考にして下さい。

アイフルホームでは、長期継続点検によりお客様の住まいの維持管理をサポートしており、品質に自信があるからこそできる長期のアフターメンテナンスです。
建売住宅の寿命でお悩みの方は、お気軽に相談会へ足をお運び下さい。

※金利や制度は2022年3月時点のものです。

コラム監修者情報

木場昌也

二級建築士/ 1級施工管理技士
【現場管理】注文住宅・店舗 110棟
【販売】注文住宅 79棟

入社歴23年。8年現場監督経験を経て営業職に。
震災後は県内の品質管理、着工数の平準化を図るため工事管理職に従事。また注文住宅の安定供給、品質賞の受賞に携わる。
その後、ZEH普及、高気密・高断熱商品の開発、販売、店長職を兼任。

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